海外ETFの分配金から引かれた税金を外国税額控除により取り戻すため、e-Taxで確定申告する方法のメモ(2018年分)

追記

この記事は2018年分のメモです。2019年分のメモは以下をご確認下さい。

海外ETFの分配金から引かれた税金を外国税額控除により取り戻すため、e-Taxで確定申告する方法のメモ(2019年分)

前置き

この投稿はe-Taxで確定申告した手続きについての自分用のメモである。

私にとって確定申告は今年(2018年分)が初めてだった。しかし、以下の通り手続きを完了でき、無事に還付金も振り込まれた。この投稿の内容に不備はないので安心して欲しい(2019年2月17日追記)。

私が確定申告した目的は、米国ETF(VT、バンガード トータル ワールド ストックETF)の分配金から差し引かれた税金を外国税額控除を利用して取り戻すことだ。実際に、私の場合は米国に収めた外国税額17,255円のうち14,377円が還付された。外国税額控除という制度については私もまだ簡単にしか理解できていない。来年までにもう少し勉強したいと思っている。

また、私は以下のようなケースに該当する。

  • 今年が初めての確定申告
  • マイナンバーカードを取得済み
  • 会社員
    ※給与からの納税は会社が対応してくれる。
  • SBI証券の特定口座(源泉徴収あり)で米国ETFを保有中
    ※投資信託や個別株もETFに切替予定だが、まだ少し保有中。
     また、NISA口座でも米国ETFを保有している。
  • 外国税額控除以外は申告しない
    ※例えば、医療費控除など他の控除は申告しない。

事前に準備したもの、申請中に確認が必要だったもの

事前に準備したものは以下のICカードリーダーのみだ。Amazonで1,708円で購入できた。購入する前は少し高く感じたが、税務署に行く手間を考えれば納得できる金額だ。

  1. NTTコミュニケーションズ ACR39-NTTCom
    接触型 USBタイプ ICカード リーダーライター 

また、申請中に確認が必要だったものは以下の4つ。

  1. マイナンバーカードのパスワード控え
    ※マイナンバーカードを受け取るときに設定したパスワードの控え。
  2. 源泉徴収票
    ※会社から配布されたもの。
  3. 特定口座年間取引報告書
    ※証券会社(SBI証券)から年明けに交付された。
     私は紙の書類を郵送で受け取っている。
  4. 外国株式等 配当金等のご案内(兼)支払通知書
    ※分配金が支払われる度にSBI証券から電子交付されたものだ。
     今回の私の場合は6月28日と10月2日の2回分だった。

e-Taxでの確定申告の手順

事前準備セットアップ

e-Taxを初めて利用する場合は、事前準備セットアップが必要だ。内容としては、e-Taxを利用するために必要な利用者識別番号の取得、パスワードの設定、ソフトウェアのインストールなど。これは、以下の『【e-Tax】国税電子申告・納税システム(イータックス)』のページへアクセスし、ページ左下の『e-Taxをご利用になる場合の流れ』の説明に従って作業を進めれば問題ないと思うので省略する。

アドレス: http://www.e-tax.nta.go.jp/

申告書作成の手前まで

事前準備セットアップが完了したら、以下の国税庁の確定申告書等作成コーナーにアクセスする。Windowsの場合、ブラウザはIE11(Internet Explorer 11)でアクセスする。

アドレス: https://www.keisan.nta.go.jp/kyoutu/ky/sm/top

上のページが表示されたら『作成開始』という黄色い四角をクリックして次のページへ移動する。すると、次のような画面に切り替わる。

『e-Taxで提出する』という緑の四角をクリックすると、画面下部に追加情報が表示されるので、更に『マイナンバーカード方式により提出を』クリックする。すると次のような画面になる。

事前準備セットアップが正常に完了していれば、青い枠に『最新の事前準備セットアップが正常に適用されています。』と表示されるはずだ。そうしたら、『利用規約に同意して次へ』をクリックして次のページへ移動する。

ここで、もしも事前準備セットアップに不備がある場合は、青い枠に注意のメッセージが表示されるはずだ。その場合は、メッセージに従って対応が必要となる。

マイナンバーカードの認証のページになったら、PCにICカードリーダーを接続し、マイナンバーカードを差し込む。そして、画面中の『マイナンバーカードの読み取り』をクリックすると、次に利用者証明用のパスワードを求められるので入力する。正常に認証が完了すると次の画面が表示される。

今回は事前準備セットアップ直後にe-Taxを利用したためか、『入力された利用者識別番号に該当する情報がありませんでした』と表示された。事前準備セットアップして数日後にe-Taxを利用した場合は、異なる画面が表示されるかもしれない。いずれにしても、引き続き『次へ』をクリックして次のページへ移動すればよい。

『e-Taxご利用ための事前準備が終了しました』と表示されるので、『申告書等を作成する』をクリックして次のページへ移動する。

申告書の作成(給与の入力まで)

ここからが本題の申告書の作成だ。ここまでの手順に問題がなければ下のような画面が表示される。

ここでは申告書の種類を選択する。

『平成30年度分の申告書等の作成』をクリックすると4つの申告の種類が表示される。私のような会社員で2018年度分のみ申告する場合、赤い『所得税』をクリックして次のページへ移動する。

ここでは入力方法を選択する。

私のように源泉徴収ありの特定口座で投資しており、会社からの給与しか収入がない会社員の場合、青い『給与・年金の方』でよいらしいので、クリックして次のページへ移動する。

ここでは一応説明を読もう。読み終えたら右下の『次へ』をクリックして次のページへ移動する。

ここでは所得の種類を選択する。

私は会社員なので『給与のみ』にチェックして右下の『入力終了(次へ)』をクリックして次のページへ移動する。

ここでは給与所得の内容を選択する。

私は1つの会社にしか勤めていないので『給与支払者(勤務先)は1か所のみである』にチェック、また年末調整も終わっているので『年末調整済みである』にチェックする。以上のチェックが終わったら、右下の『入力終了(次へ)』をクリックして次のページへ移動する。

ここでは適用を受ける控除を選択する。

私の場合は外国税額控除のみなので右下の欄にチェックし、右下の『入力終了(次へ)』をクリックして次のページへ移動する。

ここは給与と年金の入力画面だ。『給与』の欄の『入力する』ボタンをクリックして次のページへ移動する。

ここからは給与の入力が続く。源泉徴収票と画面を見比べながら入力してゆけばよい。各ページを入力したら、右下の『入力終了(次へ)』をクリックして次のページへ移動してゆく。

給与所得の入力1/4

給与所得の入力2/4

給与所得の入力3/4

給与所得の入力4/4

ここまでの入力が終わると以下の画面が表示される。入力した金額に応じて、勤務先の名前と住所、支払金額、源泉徴収税額が表示される。

内容を確認して問題がなければ、右下の『次へ』をクリックして次のページへ移動する。以上で給与の入力が完了だ。

先ほどの給与と年金の入力画面に再び戻る。

私は年金の入力などが不要なので、右下の『入力終了(次へ)』をクリックして次のページへ移動する。

申告書の作成(控除の入力まで)

ここからは控除の入力だ。

ここでは所得控除を入力できる。この時点で、すでに給与の入力で入力済みのものは反映されている。

私の場合は所得控除の入力が不要なので、右下の『入力終了(次へ)』をクリックして次のページへ移動する。

ここでは税額控除を入力できる。

私の目的である外国税額控除はここで入力する。左下の欄の『外国税額控除』の『入力する』ボタンをクリックして次のページへ移動する。『外国税額控除の計算がお済でない方』にチェックを入れると画面下に追加の情報が表示るので、そうしたら証券会社から交付された外国株式等 配当金等のご案内(兼)支払通知書の内容を空欄に入力する。

私の場合の入力済み画面は以下の通りだ。

参考だが、外国株式等 配当金等のご案内(兼)支払通知書は以下の通りである。

2018年6月28日分

2018年10月2日分

あまり迷う項目はないと思うが、以下の対応に従って入力すればよい。

  • 国名: 米国
  • 所得の種類: 配当
  • 税種目: 源泉所得税
  • 納付確定日: 支払通知書の配当金等支払日
  • 納付日: 支払通知書の国内支払日
  • 源泉・申告(賦課)の区分: 源泉
  • 所得の計算期間: 1月1日から12月31日
  • 相手国での課税標準: 配当金等金額(米国ドルと日本円)
  • 左に係る外国所得税額: 外国源泉徴収税額(米国ドルと日本円)

調整国外所得の計算の欄には、日本円での配当金等金額の合計を入力すればよい。これは特定口座年間取引報告書の『外国株式又は国外投資信託等』の配当等の額に一致するはずなので念のため確認しよう。それから政令都市に住んでいるかどうかを選択する必要がある。ページ後半については、過去の内容を入力する必要がない場合は空欄のままでよく、以上で終了である。右下の『入力終了(次へ)』をクリックして次のページへ移動する。

ここでは入力した内容に応じて外国税額控除の額を確認できる。確認したら右下の『入力終了(次へ)』をクリックして次のページへ移動する。

ここでは還付金額が表示される。確認したら右下の『次へ』をクリックして次のページへ移動する。

申告書の作成(住所などの入力から最後まで)

これ以降は非常に簡単なので、画面に従って進めるだけで手続きが完了できると思う。

ここでは住民税の徴収方法や扶養有無を選択する。

私の場合は上の画像の通りチェックし、右下の『入力終了(次へ)』をクリックして次のページへ移動する。

ここでは還付金の受取に必要な情報を入力する。入力後、右下の『入力終了(次へ)』をクリックして次のページへ移動する。

ここでは氏名などを入力する。入力後、右下の『入力終了(次へ)』をクリックして次のページへ移動する。

ここでは住所などを入力する。提出先税務署もこの画面から調べることが可能だ。入力後、右下の『入力終了(次へ)』をクリックして次のページへ移動する。

ここではマイナンバーを入力する。入力後、右下の『入力終了(次へ)』をクリックして次のページへ移動する。

ここでは税務署に送信する書類を確認できる。緑の『帳票表示・印刷』をクリックすると確認用の書類のpdfをダウンロードできるので、念のため確認しよう。確認して問題がなければ、右下の『次へ』をクリックして次のページへ移動する。

ここではいくつかの確認に答える必要がある。

私の場合は全て『いいえ』だ。回答後、右下の『次に進む』をクリックして次のページへ移動する。

ここではデータを送信する。PCにICカードリーダーを接続し、マイナンバーカードを差し込んだ上で、画面中央の『電子証明書の読み取り』の中にある『次へ』をクリックする。承認のため、1回目に署名用電子証明書のパスワードを、2回目に利用者証明用のパスワードを入力する必要がある。正常に申請が完了すると、『電子申告等データを正常に受け付けました。』というメッセージが表示される。そうしたら、右下の『次に進む』をクリックして次のページへ移動する。

ここでは最終版の帳票を保存できる。全ての帳票にチェックした状態で『帳票表示・印刷』をクリックして、帳票のpdfをダウンロードしておこう。帳票の保存が完了したら、右下の『次に進む』をクリックして次のページへ移動する。

最後の画面では、今回の申請に用いた入力データを保存できる。きっと次の年も使用するので、緑の『入力データを保存する』をクリックして保存しておこう。以下の画面が表示されてデータが保存できる。

長かったが、以上でe-Taxによる申請は終了だ。

申請後の手続状況の確認

ちなみに、前述の国税庁の確定申告書等作成コーナーにアクセスし、右側の『メッセージボックスの確認』の『確認する』ボタンをクリックして受付システムにログインすれば、申告手続きの進捗状況などが確認できる。

アドレス: https://www.keisan.nta.go.jp/kyoutu/ky/sm/top

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